「始まるのを待ってはいけない。自分で何かやるからこそ何かが起こるのだ」
農地を購入しようと検討し出してからもうすぐ1年が経とうとしていますが、なかなか条件に合うような農地が見つかりません。
周りが田んぼや果樹園地ばかりの地域ということもありますが、未だに良いご縁にめぐり会えていません。
すぐに見つからないことに対して特別問題視はしていないのですが、近隣の農家や地主の方と話をしていて少し気になることがあります。
それは「先祖代々の土地だから残しておきたい」、「今は使えていなくても将来的に使うこともあるかもしれないから手放したくはない」というような話がやたらと多いということです。
その中には、もう何年も放棄されてしまっている土地だったり、持ち主がご自身で「農業をする気はない」という意思表明をしている土地も少なくはありません。
「放棄されてもう長いし、これから農業として使う当てもないのに先祖代々の土地を残したい??」。つい疑問符がついてしまうようなお話しです。ただ、他者が何をどう考えようと自由ですし、人の気持ちは基本尊重したいと思いますので、地主や農家を否定するつもりは一切ありません。
しかし、農地の有効利用が進まない問題は、なかなか根深い問題だな…と改めて思っています。
国の政策上では「有機農家を増やす」とか、「農家の所得向上を目指す」というような、威勢の良いスローガンが掲げられていることはご存知の方も多いと思います。
そういうビジョンがあるのであれば、少しは楽に土地が見つかるようになっているかといえばそんなことはありません。
それどころか、僕の地域の農政に関しては、そのような気概をほぼ感じさせないような雰囲気を安定して漂わせ続けています。(どこもそんなものなのかもしれませんけれど…)
僕が就農した10年前と何も変わっていません…。
「世代が変わるまで待てば沢山出てくるよ」などと気軽に言う人もいますが、もはや絶句ものの一言です(笑)
特定の個人や組織をディスりたい訳ではありませんが、釈然としないものがあります。
モバイル通信の進歩史を見ると、2000年代が3G、2010年代が4G、2020年代が5Gとなっていますが、時の経過と共に着実に進歩を遂げていることが分かります。
3Gだと、DVD1枚(約4.7GB)のD Lに30時間近くかかりましたが、5Gになり、それが3〜4秒でできるようになったことを考えると、物凄い通信速度の変化です。
ここまで劇的に進化してほしいと言っているわけではありませんが、10年あったのだから、もう少しなんとかならなかったのかな??と思ったりもしています。
ただ、こういうことを悲観しても仕方がないことは今までの経験からよく理解しています。ですので、これからもあまり期待せず、求めすぎず、自分のできる仕事を淡々とやっていきます。
僕の好きな偉人、植村直己さんの言葉で「始まるのを待ってはいけない。自分で何かやるからこそ何かが起こるのだ」という言葉がありますが、今は自分にとって理想的な展開になっておらずとも、自分のアクションが何か新しい風を呼び込むきっかけになるかもしれないということを信じて前進あるのみです。
しかしその一方で、もはやどっちでもよくなってきていて、「こんな感じなんだったらもう別に買わなくてもいいか」と思い始めています(笑)
ま、無理なく流れのままに。
モロヘイヤの花が咲きはじめました。
モロヘイヤは日照時間によっても花がつくので、日が短くなってきたという意味で、秋の気配を感じさせてくれます。
厳しい暑さも後もうちょいかな。
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