「環境」という言葉について
少し前の投稿で、「環境再生ってなんだろう?」というようなことを書きましたが、その後、環境というワードについて少し考えてみました。
まずは環境の意味を辞書で引いてみた所、
(広義においては人、生物を取り巻く家庭・社会・自然などの外的な事の総体であり、狭義ではその中で人や生物に何らかの影響を与えるものだけを指す場合もある。 特に限定しない場合、人間を中心とする生物・生態系を取り巻く環境のことである場合が多い。)
と書かれていました。
普段何気なく使っている言葉でも、設定されている意味をよく理解できていないものです。
言葉には面白さがあるなとつくづく思います。
この意味を見てまず思ったことは、広義で考えた場合、あらゆる人が環境を良くしようと何かしらのアクションをしていることになるのだろう、ということです。
どういうことかというと、外的な事の総体を指すのであれば、自分や自分の身の周りがより良くなるようになんてことは誰しもが日常的に考えていることでしょうし、自然にその為に必要な何かしらの行動を起こしていると思うからです。
家族とより良い時間を過ごせるようにコミュニケーションをとるとか、誰かと喧嘩して仲直りしようとするとか、いつもお世話になっている身近な仲間の喜びのために何ができるか考えることだって、広義の環境に当てはめて考えれば、「環境を良くすることに努めている」という行為になる訳です。
そんなことを考えていると、これは良い概念を獲得できたなと思いました。
なぜならば、他者の意見や周りの空気に捉われず、それぞれが日常の中で自分の出来る範囲で「これは良いな」と思えることをやっているだけで「環境に良いことができている」と思えることはとてもポジティブなことだと思いますし、規模や種類は問わず、そのような思考でそれぞれがそれぞれの環境問題を考えられることは、現代の過剰相対視社会を健やかに生きていく上でとても大切なような気がするからです。
僕はやっていることの特性上、「環境にやさしい生き方をしたいんだけれど、何ができるだろうか?」というような話を人から聞く機会がありますが、その話者たちの多くは、主語を大きくして、叫ぶように自然環境問題に対しての主張をしている人に憧れを抱いていたり、そういう人たちに習って自分も何かせねばと思っていたりするような人たちです。
世の中には様々な主語の大きい啓蒙的な主張がありますが、それらが未来の全体環境にとっての正解であるということが担保されている訳でもないのに、そういった情報に激しく刺激を受けて、分かりやすく具体的な行動を起こせていない自分に対し、劣等感を感じている人は意外に多いものです。
僕はそのような人たちの話を聞くたびに「できることや、やりたいことは皆違うので、他者の主張にいちいち流されず、自分が良いと思えることを自分なりにやっているだけで十分じゃないでしょうか??」と思ってしまうので、そのような意味でも、「広義でいう環境の意味」で環境という言葉を捉えられることはとてもポジティブなことなのではないかな??と思いました。
ある人の環境に良いはある人の環境に悪いになってしまうくらい絶対性のないものということは環境というワードの意味を見ても明らかなので、環境を善悪の二項対立で考えすぎたり、主語の大きな主張に引っ張られたりしすぎず、社会全体がそれぞれがそれぞれの環境のことを良い意味で気楽に考えられるような雰囲気に包まれるとよいなと思います。
価値観や見えている景色は皆違う訳ですから、特定の視点での環境主張が押し付けられることはただの抑圧になってしまうでしょうからね。
抑圧されない個々の利己的振る舞いが、人間社会全体の最適を作ることに結果的につながるのであれば、それは本当の意味での多様性であり、誰にとってもの良い環境と言えるのだろうと思いますが、その全てを包摂した仕組みを作ることはなかなか容易ではなさそうです。 しかし、それを目指すことに悪いことは一つもないような気がしています。
人類はおそらくDACのような二酸化炭素回収技術もものにするでしょうし、生分解性技術などもこれからもっと上がっていくことでしょう。
全体環境で考えても自然環境問題に対応できる幅も広がっていくであろうことから、僕は人間の社会は成長と共に今後も進歩していくであろうという考えを持っています。
もちろん、それなりに悲惨なことは常々あったりするでしょうし、目を塞ぎたくなるような事実に直面することも常々あるでしょう。
しかし、今までもそういう厳しい環境を乗り越えながら繁栄してきたわけですから、これからも人間はきっとそうしていくことでしょう。
もしそれでもダメな時はそれは本当の限界なのでしょう。
僕はいつも未来が楽しみでなりません。
今週で一発目の果菜類の定食は終わりました。次は支柱をガンガン刺したり組んだりしていきます。
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