「草をしっかり生やしてマルチングを繰り返していればPHの調整は基本必要ないのかもしれない??」という勘違いを理解する。
ここ数年、何も補給せずともほぼ下がることがなかったPHですが、ここ最近、場所によっては下がり始めているエリアがあります。
今までの畑の傾向から、「草をしっかり生やしてマルチングを繰り返していればPHの調整は基本必要ないのかもしれない??」というような期待がどこかにあった所もあり、多少残念な気持ちもありますが、その一方で、そりゃそうだよね、と、そんなに単純なものではないことにどこかほっとしていたりもします(笑)
「それは腐植の緩衝作用やバチルスの環境調整機能なのかな?」とか「やっぱり植物と多様な生物層が作る天然堆肥の力はすごいものだな~」などと考えを巡らせていた過去の自分の感情が滑稽にも感じられてきて、それもまた味わいや面白みがあってよいものです。
ただ、PHが下落したからといって、そこまで顕著に生育が不安定になっているわけでもないので今の所はそこまで問題視してはいませんが、今後も注意してみていきたいと思います。
「気温上昇と共に生物が活発になったら調整されていったりしたらとても面白いな」と思い、塩基飽和度と生物量の相関性の研究データがないかと探してみましたが、見つけられませんでした。もしご存知の方がいたら教えていただけたら嬉しく思います。
一応、PH下落についての今後の対策というか、方針の話をちょろっと書いておこうと思います。
土壌診断をして、足りない要素を適性量補うという方法も良いと思うのですが、その手法を取りたいとは今の所は思っていません。
なぜなら、土壌の養分や生物層と植物の根の間で起こる相互作用の中で育てられるものを無理なく育てていけるような農業がしたいと思っているからです。
(土壌生物や植物の根の働きにフォーカスしたヘイニー土壌分析のようなものが手軽にできる環境が用意されているのであれば是非共試してみたい所ですが…。)
また、表面に現れた問題を力づくで外からコントロールすることでなく、中から自発的、自然発生的に力が働いていくような方法に目を向けて、そのために必要なことを考え、実践することのほうがアプローチとして遥かに楽しいと思えるからです。
ただ、これで経営的に苦し過ぎたり、日々を過ごしていく上で明らかに無理が生じてしまうようであれば、楽しんでいる場合ではありませんから、理想に対して柔軟な姿勢をもつことはとても大切なことだと考えています。
そのためにも、簡易的な土壌診断は適宜行いながらも、客観的かつ分析的に畑を見る姿勢も大切にしたいと思っています。
僕はそのような自然との触れ合いやプロセス全体も楽しみたくて農業をやっている所がありますので、そういう余力がキープできている内は、しばらく草を生やしながらそのまま様子を見るエリアと炭や灰を多少入れるエリアなどに分けてみて、経過の観察をし続けたいと思います。
もしそれで問題があまりにも大きくなってしまった場合には、外側からの圧力を高め、ある程度コントロール力の高い手法を部分的に検討していきます。
反応、あれこれと楽しみです。
エンドウ豆も花が咲き始めました。後2週間ほどで収穫期に入ると思うと心が踊ります。
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