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天王寺カブ







うちは例年、大カブは聖護院だけの栽培でしたが、今年は以前から気になっていた、ナニワの古来種、天王寺カブという品種も育ててみました。

扁平型のユニークな形をしていて、甘みに富んだとても美味しいカブです。

肉質が緻密でとってもしまっているので煮込み系のお料理にも適しています。

「果肉がしまっていることから食感は少し硬めなのかな??」と思いきや、適度な噛みごたえと程よい柔らかさがあり、漬物などとも相性が良いです。




このカブは昔から人気の高いカブだったようで、江戸時代の多くの物産ガイドに登場していたという記述もあるようです。 また、与謝蕪村が「名物や蕪の中の天王寺」という句を詠んだことでも親しまれたカブでもあるようです。

これを書いていて初めて気づきましたが、「蕪村という俳号は「蕪の村」と書くからカブが由来だったりするのかな??」 と思って調べてみたら、「当時、カブの一大産地、天王寺村に住んでいたことがあるから」という説を発見しました。

しかし、その他にも由来説はあるようなので、それは確かなものではないのかもしれません。

今年、天王寺カブを育てることがなければ、今回、与謝蕪村のことを調べることもなかっただろうに……と考えると、情報や興味とのご縁も面白いものです。

全く想像もしていなかった所から、ものすごい衝撃を加えてきて、急激に夢中にさせたりしてきますからね。

こういうことがある度、予測できないことの豊かさを感じるものです♪

また、たまたまなのですが、僕は今、世阿弥を読んでいるので、今は昔の日本の芸術に縁が深い時期なのかもしれません。

こういうことは意味のあるなしは考えず、やってきた波の流れに乗った方が面白い未来が開けていく気がするので、次は蕪村集でもポチるとしましょう。

しかしこのカブ、見れば見るほど魅惑的な扁平具合です。 タイヤに乗り心地の良い扁平率があるように、美しいカブの扁平率なんてものも…(笑)

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