太陽光線とアントシアニン
今年一発目の定植仕事はレタスです。
冬の赤系レタスはとりわけ発色が強くて、見ているだけで気持ちが燃えあがってきます。
赤色って、見るシチュエーションや精神状態によっては恐怖感を覚える時もありますが、活力、積極性、暖かさ、などなど、僕の中ではポジティブな要素の方が圧倒的に多い色です。
さて、今日は「なぜ冬になると赤系の葉ものの発色が強くなるのか??」について考えてみました。
植物工場の技術で「サニーレタスに青色の光を照射することでアントシアニン含有量を増やし、赤の発色を強くする」という技術があると聞いたことがありますが、太陽光も秋分から冬至にかけて青色の光が強くなるようですので、赤系レタスが冬に強く発色するのもそういうことなのかな?? と考えています。
キャベツやブロッコリーなどの野菜は、寒さに当たることでアントシアニンが増えて赤くなるのだろうと思っていましたが、上記の理屈で考えると、「もしかしたら太陽光線による影響も少しはあるのかもしれない??」と考えられなくもありません。
「太陽光線、水分、風、温度など、気候や環境条件に応じて体の形や成分を変化させていく」という植物の天然センシング能力はいつだって僕を魅了します。
植物は人間のように自分の力で動くことができないので、その環境にうまく適応していかないと淘汰されてしまうから、極自然に備わっている生き残る為の能力の一つなんでしょうけど。
そんなことを考えていたら、「環境適応力と柔軟性の高い人間のサヴァイブ力が強い傾向にある」ということと「露地の厳しい条件の中で環境に適応しながら育った野菜は強烈に旨い傾向にある」ということに、結構似たようなものを感じてしまったりして。
生物の社会で環境適応能力はあるに越したことはなさそうです。
レタスの発色のことを考えていたら
「露地野菜はなぜ美味しいのか??」
の答えを鮮明にする為のヒントみたいなものが降りてきて、なんだか得した気分です。