小田原有機の里づくり協議会主宰の視察研修会で埼玉県の小川町と寄居町へ。
小田原有機の里づくり協議会主宰の視察研修会にお誘いいただき、昨日、埼玉県の小川町と寄居町に行ってきました。
数件の農家、ワイナリー、バイオガスプラント、地域直売所、スーパーの有機農産物コーナー……「よく1日で回れたものだ」と感心してしまうくらい、みっちりと予定が詰め込まれた視察研修会でした。
まず一言で、とても充実した1日でした。
美しい農村風景や管理の行き届いた圃場、地域循環が大切に考えられた数々の素敵な取り組み、大変勉強になりましたし、刺激にもなりました。
感想や気になったことは沢山あるのですが、全部書き出すと物凄い量になりそうなので、ここでは、気になった点を簡単に3つだけあげたいと思います。
①有機農産物が安すぎて驚いた。
相対的にみて有機農業普及率が高い地域だといっても、後に続く人があの土俵で勝負したいと思えるのかな??と思ってしまいました。
②冬期の資材の使用量が圧倒的に多い。
寒さ対策や周年出荷する為に使う資材の量が物凄く多いなと思いました。
(うちの地域だと2重トンネルとかいらない)
資材の設置自体もそうですが、管理にも時間がかかりそうであることを考えると、ますます「この地域の有機農産物には、ある程度の価格転嫁が必要なのでは??」と思いました。
それと同時に、「小田原は気候的にも有機農業の周年栽培がしやすい地域だな」と改めて思いました。
③給食の廃棄物を資源利用した、バイオガスプラントからできる液肥の有効成分値が低い。
(いただいた資料には、窒素全量0.048%、リン酸全量74ppm、カリ全量259ppmと書いてあります。)
数字だけで判断するならば、僕は利用したいとは思いません。
しかし、リンの利用率が高まったという事例があるというお話があったり、使用圃場での作物の健康そうな姿を見させてもらったりすると、農業は本当に面白いなと思うばかりです。
また、地域の資源を養分回収するという意味では素晴らしいことだと思いました。
(課題の多い印象は受けましたが…)
養分循環に基づく農業は、人間社会の持続可能性を考える上でとても大切なことだと思うからです。
「「農地に与えられた養分は、どれも有限な資源である」という弱点を人類はどこまで補完できるか??」は、個人的にも深く考えたいテーマだということもあって、強くそのように思いました。
まだまだ色々とありますが、長くなりすぎてしまいそうですから、またどこかで機会があれば書きたいと思います。
今回、大人数で押し掛けてしまったのにも関わらず、快くご対応、アテンドしてくださった皆様、この場を借りて改めてお礼申しあげます。
どうもありがとうございました。
※写真はカリフラワー、ブロッコリーです。最盛期に入りました。ボコボコ採れています。
ずっしりがっしりよい感じです。
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