早春葉物の栽培スケジュール
早春の葉もの各種、そろそろ採り始めです。
春はお野菜が少ないので、お彼岸前に葉ものが採れ出せるのはとても嬉しいことです。
どんな風に嬉しいのかを身近なことで例えるのであれば、
車のガソリンがEmpty寸前なのに、もの凄い渋滞につかまってしまって、「ああっ……このままではガス欠しちゃうかも…」と不安感にやきもきしていた所、意外と近くの裏通りにガソリンスタンドがあることに気付き、ギリギリでエネルギーをチャージすることができた時のような安堵感と喜びとでもいいましょうか。
どうです??
僕が今どんな感じの喜びを感じているのか、なんとなく伝わりました??
そう、野菜がギリギリでしたから、本当に嬉しくて、ほっとしてるんです。
ちなみに、今回採り出し始める葉物は、以前に書いた記事、
「不耕起農業のポリマルチについての向き合い方と考え方」のトップ写真の葉物です。
記事が2月初旬で、あの時はまだ発芽したてという所でしたが、ビニールトンネル+ポリマルチの組み合わせであれば、厳冬期スタートでも、2ヶ月かからないで収穫を始めることが可能ということになります。
(1月播きだともっと時間がかかってしまいますが、2月播きであれば、春の露地作と同じくらいの栽培期間で採り出せます)
南関東くらいの温暖地でしたら、上記のスケジュールを目安に、冬播き〜春採りの葉物の作付けスケジュールを考えておけばよいのではないかと思います。
(作物や品種選びは厳冬期作付け向きのものを選ぶことが大前提ではありますが、小松菜、水菜、青梗菜みたいな生育の早い葉野菜であれば大方大丈夫かと思います)
また、マルチを使わないパターンでできないこともないのですが、(ビニールトンネルは使います)僕の経験上、自分のような手法で栽培をするとなると(基本無施肥、土をあまり動かさないなど)、ここから半月~一ヶ月程度、採りだしが遅くなってしまうことが多いように思います。
前記事でも述べたように、寒い時期の栽培は地温が生育スピードの鍵を強く握っていますから、脱端境期を早めにしたい場合は、トンネル&マルチ型の栽培を取り入れる方が無難な選択であろうかと思います。
有機物の多い土壌、腐植の多い土壌では、太陽熱の吸収率が大きいと言われていることから、「うちは結構そのポテンシャル高そうなんだよな…」と考え、マルチなしの作型も今まで色々と試してきていますが、僕の場合、未だに栽培安定感が低いですし、狙った時期にうまく採れていないことの方が多いです…。
「近くにある有機物を前もって積み上げておいて、なんとか地温を安定して高く保つ方法はないものか??」と、枯れ草を厚めに敷いたり、溝を作って落ち葉を入れてみたり、有機物マルチの上に米糠をふったりしてみたこともありますが、冬期は土中の分解者たちも働きづらいような時期ということもあるのか、なかなか思うようにいった試しがありません。
ですので、早春の狙った時期に採ろうと思うと、マルチなしでの確立した作型を安定させることが現時点では難しいと感じています。
(踏み込み温床を作るような感じでどっさり米糠を突っ込んでしまえば、結果は全然違うのでしょうが、それをやる気にはどうしてもなれず…)
しかし、土壌の栄養状態の推移を観察しながら、ポリマルチ抜きの作型もうまく成功させられるように、今後も試行錯誤を繰り返していきたいと思っています。
「使わなければならない」とか「持っていなければならない」みたいな依存物は、できる限り少なくできたら良いなと思いますしね。