春ほうれん草









春のほうれん草が始まりました。

ほうれん草って本当にデリケートなお野菜で、土質の影響をとても受けやすく、酸性気味の畑だとちゃんと生育できないことが多いと言われています。

うちの畑に生える草々を見る限り、酸性気味に偏っている所が多いと思われますので、毎年ほうれん草は特に失敗だらけで、なかなか安定して育てることができずにいます。


ですので、数あるお野菜の中でも、実りをいただけることが特に嬉しいお野菜だったりします。

うちは基本的に土質調整のために、前もってあれこれ資材を投入することはせずに、「今の土質と環境で、この場所は何を育てることができるのか?」ということを考えながら作付けすることを大切にしていますので、デリケートなお野菜ほど、作付ける場所を決める時の判断力を問われます。

環境変化を最小限におさえつつ、自然の流れやその土地の特性を理解し、その土地の現在持っている力と作物の性質をうまくマッチングさせることが僕の野良仕事の大きな楽しみの1つでもありますので、「今受け入れてもらえる場所はどこか?探し」は、僕の中でかなり魅力的なゲームのようなもので、そのプレイをいつも存分に楽しませてもらっています(笑)

そんなことをやっていると、作付けてもなかなか上手くいかないことも数多くありますが、「コンパニオンプランツ利用」、「前作後作との相性の見極め」、「草を生やして土地を休ませた後のエネルギー量の明らかな増大」などなど、日々の自分のアプローチからの環境反応を観察し続けていると、年々畑に受け入れてもらえるお野菜が少しづつ増えてきていることと、「このお野菜は今どこに植え付けるのが適正なのか?」という、自分自身の環境を見極める能力も少しづつ上がってきていることを実感しています。

(とはいえ、本当にまだまだですので、もっとその能力に磨きをかけていきたいなと切に願っています)

例えば、ほうれん草だったら、「そんなことをやってないで苦土石灰とか牡蠣殻とか入れろよ!!!」という感じにもなりますが(笑)、自分の目指しているもの、追求していきたいことは、自分の思い通りに環境を変化させようとすることでなく、「今ある環境の中で何ができるか??」ということを考え続け、その中でやりくりできる無理のないお野菜作りをしていくことだったりするので、その手法はそもそも作付け前の選択肢に入り込んでくることはありません。

(ただ、流石に収穫が目的であることは忘れてはなりませんので、お野菜の様子を見て必要と判断した時は、畑の中の資源で作った草木灰や腐葉土、ぼかし肥を生育の様子を見ながら最小限与えることはします)

それがなんのこだわりなのか自分でもよく分からなくなる時もありますが、いずれにせよ自分がしっくりくるという理由で僕はこういうスタイルを選んで農業をやっています。

しかし、その生産性や効率の低さを考えてしまうと、もうこれは農業でもなんでもないのかもしれないなーと思うこともよくあります。

しかし、それならそれでよいでしょう。

僕はそういう畑仕事をして生きていくことが何よりの生き甲斐であり、その中で個々に反応を示してくれるお野菜たちが愛しくて仕方がありませんからね♪

また、時間はかかっても、確実に豊かになってきてくれている畑の環境があり、その中で安定して育てられるお野菜の数が年々増えてきていることは確実ですので、これはこれでなんとも言えない嬉しさがあるものです♪

「向かい続けていれば、何かしらの成果は必ず見えてくるものなんだなー」ということを強く感じさせてもらった、とっても嬉しいほうれん草の収穫です♪





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