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貴重な農地だからと言ってなんでもかんでも守ろうとしなくていい。



先週は1週間で600mm近くの雨が降りました。


雨後、畑の見回りに行った時に、隣の畑の方が「畑の土が農道を埋めるほどに流されてしまったんだよ.......」とガッカリしながら言っていました。


すぐに流れた土を畑に上げようとしたものの、物凄い量と重量だったようで、自分たちだけでは難しいと判断し、業者に片付けを依頼したみたいです。


写真は、畑に上げられなかった分を農道の端に寄せた時のものです。


ここの農地の管理者は、人一倍働き者で、地域の人たちからの信頼も厚く、私も尊敬している農家の一人です。


肉体的にも精神的にも強く、見習いたい所の多い人です。


しかし、そんな強い人でも、今回のことによるダメージは相当大きかったようで、「もう体的にも気持ち的にもキツいから、もし可能であれば来年からこの畑を使ってくれないかな??」とお願いされました。


最近、こういう話しをよくいただきます。


就農当時、「よく分からない人には農地は貸せない」というようなことばかりでしたから、それを考えれば、地域の人が頼りにしてくれることに嬉しさを感じます。


しかし、お願いされた全ての農地管理依頼を私一人では到底抱えきれませんし、お引き受けしてもうまく回せる気がしません。


また、今の所、人を入れて継続的に管理できる自信は私にはありません。


でも、身近で困っている人の頼みであれば、できる限り力になりたいとも思っています。

けれど、どうしたらよいのかが分からず、最近は、この手の話しに後ろ向きな回答ばかりしています。


私は、条件不利農地を貴重な農地だからといってなんでもかんでも守ろうとしなくてもよいと思っています。


条件不利農地の管理は手強いのです。


また、現実的に、前向きに撤退した方がよい場所を地域全体で議論しなければならない時がそう遠くない内にやってくると思っています。


しかしその一方で、今回受けたような農地管理のお願いを希望に変えるために何ができるかを考えたいとも思っています。


自分の手持ちの時間でこの身近な地域問題に対して何ができるだろうか??


今回の大雨被害で気力を失ったご高齢農家の方々の話しを聞きながら、そんなことを考えています。




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■人の力と少しの道具で成り立つ、シンプル&ミニマムな農業をモットーに、農園を営んでおります。

当Blogの主な内容は、「久保寺農園の少量多品目野菜栽培記」や「生業としての不耕起、浅耕起型農業の実践記 & その栽培方法と考え方」になります。
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