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ネキリ虫とコントラフリーローディング効果



4~5月は葉ものがよく採れる時期になりますが、今年は4月下旬辺りから、葉ものが相当量のネキリムシ被害にあっています。


収穫前の虫による葉もの激減現象に、苦笑いの耐えないここ一週間です…。


どう考えても量が多すぎるので、対処する気も失っています。


毎年毎年同じことを思いますが、草地で行う無農薬栽培というやつは本当に難しいです。 しかし、不快材料は多いものの、この制約の中でもがくことにやっぱり面白さを感じます。

あれこれと便利な時代で、ままならないことをスッと許容しずらい社会に生きているからなのか、全然どうにもならない感じが妙に刺激的に感じますし、どこかワクワクさせてくれる感じもあります。


こんなことを言っているから、僕はいつまで経っても大した生産ができないのでしょうが、好きなことに目一杯トライできているという実感はいつも持てているので、そこに悲観的な感情は皆無です。


もちろん、僕は農産物を作って販売することを生業にしていますので、うまくいかなかったことをただ黙って受け止めるだけでなく、自分の設定したゲームルールの中でどうにかしてみようと試みはしますが、必ずなんとかできるということを大前提とし過ぎないように気をつけています。


畑でまき起こる現象の変数があまりにも高いので、コントロールできると思いすぎることは、精神衛生上よくないことにつながることが多いと思っているからです。


世の中には、「コントラフリーローディング効果」という概念がありますが、これは「動物は食事を労せず得るよりも、なんらかの対価を払って得ることを好む」ということが研究によって明らかになったことから名付けられたものです。


ネズミをはじめ、犬や鳩、チンパンジーなど、多くの動物でこの現象が認められているようです。


すぐに食べられる所に置いてある食料よりも、迷路をクリアしてから食べられる食料や、ボタンを押すと不規則に出てくる食料の方を進んで選ぶ傾向にある、などです。


これは人間にも一定当てはまるとも考えられていますが、僕の中での農業もどこかそういう所があるような気がしています。


ちなみに、これは猫には当てはまらないらしく、猫は真っ先に楽して食べられるものを選ぶと言われています(笑)


可愛いな~と、ほっこりします。

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■人の力と少しの道具で成り立つ、シンプル&ミニマムな農業をモットーに、農園を営んでおります。

当Blogの主な内容は、「久保寺農園の少量多品目野菜栽培記」や「生業としての不耕起、浅耕起型農業の実践記 & その栽培方法と考え方」になります。
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