不安感情を克服するためのヒント「世界をあいまいなまま味わう」
- kubozzzzz
- 2022年8月28日
- 読了時間: 4分

先日、友人が「最近、やること考えることが多すぎて生活にメリハリがなく、不安定さからの不安感情もあり、精神的にあまりよくない状態かも,,,,」というような話をしていました。
彼は、自分の持つスキルで勝負している個人事業主です。
話しを聞いていると、ある意味、仕事をいただけているからこそ、そのような感情にいたるのだろうと思えるような話も多くて、僕としては、もはや素敵な話にすら聞こえてしまったのですが、「時間や心の余裕がなくなってしまうと、俯瞰視点で己の豊かさを認知する能力が著しく下がる」というような現象が起こりやすいということは、自分自身でも経験があるのでよく理解できます。
僕は、仕事がいただけないことを理由に苦悩している人もそこそこ知っていますが、悩みや不安感情がどのポイントで発動するかは人それぞれですので、そんな対照的な例を出して、「君は多分幸せな方なんだから頑張れ」というのも、ただの価値観の押し付けでしかない気がするので、こういう時は聞きに徹するに限ります。
不安や苦悩を感じながら日々を過ごすのはエネルギーや勇気が必要なので、なるべく疲弊、消耗しすぎないようにその状態から素早く離脱することができるとよいのですが、それを上手くやり過ごすことができたとしても、そのような感情は次々と襲いかかってきますから、不安感情と向きあうことをゼロにすることはできません。
だからと言って、不安感情に対し「世の中は無常なんで、あらゆることをうまく受け入れられるようになりましょうね。」なんて言って簡単に解決できるほど単純な話でもありません。
今回、友人の話を聞きながら、渦中時のメンタル管理って通常とルールが大きく異なるからこその難しさがあるのだろうし、自分でも認知できていないようなイレギュラー状態を克服することは決して容易なことではないよな〜、というようなことを考えさせられました。
宇宙兄弟やドラゴン桜の編集担当者ということでお馴染み、コルクの佐渡島康平さんの著書、「観察力の鍛え方」の中で
「世界をあいまいなまま味わうことにどうやったら慣れるのかを考えている。」
ということが書かれていますが、僕はこの言葉に不安感情克服のヒントのようなものを感じています。
人が曖昧さや不安定感を上手に味わうことができたとしたら、己の現状悲観や、世の中に溢れる不安感情もいくらか少なくなるのではなかろうか??
曖昧さや先行きの不透明感は、最も不安感情に直結しやすそうなので、そのように思います。
と言っても、これもそんなに単純な話ではないでしょうけれどね。
僕はメンタルはそんなに強くないと思いますが、職業柄、曖昧なことや不安定なことに対する耐性はそれなりに高く保てているような気がしています。
これは皆さんが僕に仕事をする活力を与えてくださっているからそう思えているような気がしますので、感謝に堪えません。
と、ご利用者さまへの感謝感情を覚えた所で、僕の友人はもしかしたらこの先にいるのかもしれないなとも思いました。
それはどういうことかというと、感謝したい人、期待に応えたいと思ってしまうような人が山のようにいて、「皆さんの期待に応えなければならない」という感情と、「実際に自分ができること」という部分のバランスを大きく欠いてしまっていて、「無理をしてでも頑張らなければならない!!」となってしまっている。ということです。
こういう時は多くの問題が起こるような気がしてなりません。
これは勝手な僕の想像でしかありませんが、己の頑張れない範囲を事前に把握しておくことも、精神衛生上とても大切なことだったりするのだろうなと思いました。
この度、友人の話を受け、自分の仕事の向き合い方やワークライフバランス、境遇について色々と考えさせられました。ありがたいことです。
※写真は人参です。今年は発芽が結構ばらついちゃいました。あまりの悔しさに闘志がみなぎっております。