不耕起&浅耕起型農業のポリマルチとの付き合い方と考え方



春の準備、着々と進んでいます。


うちは使う物をなるべく減らして農業がしたいと思っているので、ビニールマルチはあまり使いたくないのですが、2~3年くらい前から、冬期作付けのものに関しては積極的に使うようになっています。


なぜならば、この時期に土の生物エネルギーを上手に借りる為には、地温の確保が必須条件だと考えるようになったからです。


やりたいこと、やった方がより良いこと、やらなければならないこと、のパワーバランスって、状況や目的の変化に連動して一緒に変化していくので面白いなと思います。



個人的には、即効性化成肥料や有機物を人為的に投入しない農業スタイルであればあるほど、冬のマルチの必要性は自然と高まっていくものなのだろうと思っています。


さて、今日のBlogは、「当園のポリマルチの使い方とその考え方」について簡単に書こうと思いますが、まず最初に、上記の、「やりたいこと、やった方がより良いこと、やらなければならないこと、のパワーバランス」についての説明からしようと思います。



ここでいう やりたいこと というのは、僕の理想でもある「できればビニールマルチを使わないで農業ができればいいな」ということです。

次に やった方がより良いこと というのは、「冬に生物由来の力を借りて野菜を育てるのであれば地温を高めていく」ということです。


(マルチがなければないで、生育が遅くなったり水の管理仕事が増えるだけなので、そこが許容できるのであれば無理に使わなくてもよい。)

最後に、やらなければならないこと というのは、「早春の狙った時期にしっかりと出荷するのであれば、この時期の作付けで必ずマルチを使用しなければならない」ということです。


(うちの例で言うのであれば、マルチを使わなければ、楽しみにしてくださっている皆様に早春にお野菜をお届けできなくなってしまう)

※これらはうちの地域でのお話です





というように、「どこを重視するか??、何を目的としているのか??」ということによっても最適な選択肢が変わっていきますので、それに伴って、行動のパワーバランスも変化していくのが面白いと感じたというお話です。


これはうちのマルチの使用に関してのことだけでなく、多くのシチュエーションやケースで、似たようなことがあるのだろうと思います。



僕の中で「マルチを絶対に使わないで農業をしたい」という所が重視された場合、もう冬は野菜を作らなくなるでしょうし、早春は無理をせずに休むという選択をするようになるのだろうと思いますが、僕はものを極力減らして成り立てるような農業もしたいと思う一方で、皆さんにお野菜を食べてもらう為の農業も同じくらいにしたいと思っていますので、「理想を大切にしつつも、細かい手法に気をとられすぎないようにする」というような気持ちを、ここ数年は特に大切にしています。



自己表現による自身の心や立場の救済だけを目的とせず、社会性や経済性も含めた産業としての農業も考えながら歩みを進めていくことが、今の僕の理想とするスタイルです。

そうして進んでいく中で、自分の行動が環境や社会への未来貢献性を高められるのであればとても嬉しいですし、そういう形につなげていけるように尽力する人生でありたいとも思っています。


もちろん、その前提条件には、己の自己実現欲求もちゃんと満たせるような行動をとることが基本ではありますが……




「ものを使わない」ということよりも大切にしたいことがある。


今回、「ものをなるべく使わないで農業をする」というお話から、マルチの使用についてのことを書いてきましたが、上記の通り、僕が農業スタイルの中で最も大切にしていることは、「ものを減らす」ということではありません。


何を最も大切にしているかというと「畑の生物多様性を育みながら、その力を上手く借りながら進んでいく」ということです。




そのようなことから、下記3点を守ることを特に大切にしています。

・あまり土を動かしすぎない

・草をしっかり生やす

・刈り草をマルチングして土を剥き出しにしない


草の生えない冬時期のマルチングに関しては、上記のポイントをそこまで壊してしまうこともありませんから、僕の美意識にも大きく反しないということですね。


マルチを敷く時も、表土数センチを削って敷くのが基本ですし、シーンによっては、厚みのある不織布マルチのようなものを刈り草の上にそのまま敷いちゃったりもしますしね。



これが僕の、不耕起&浅耕起型農業のポリマルチとの付き合い方と考え方です。







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