農業、手仕事、民藝
今日は雨で時間ができたので、日本民藝館に行ってきました。
僕は自分の農業感と民藝やクラフトマンシップのような概念の間に通底する何かを感じているので、民藝品の持つ魅力や味わいに積極的に触れたいと思っています。
僕が手仕事や手道具に魅せられているのは、ただただ、その物性や手触り感に感性を揺さぶられるような何かを感じているからに他ならず、そこに不言の教のような言葉を超越した教えを受けているような心地よい感覚があるからです。
時に「自然や伝統への回帰思想はないのか??」と問われることもありますが、これも以前に書いた有機農業の話と一緒で、「伝統」って、見る立場や時代によってもその解釈や価値が変わってしまうような定義が曖昧なものだと思っていますので、「伝統は素晴らしいものである」という思いを持っている一方で、その言葉や概念だけが一方的に賞賛、美化されることに対しては多少の違和感を感じています。
進歩や発展が望ましいとされる時代においては、伝統は過去の無知の産物、進歩の障害物とみなされたりすることもあったりしますし、仏教伝来から1400年近く経っているのにも関わらず、廃仏毀釈のようなことだって平気で起こったりする訳ですしね。
大きな主語は総じて曖昧で齟齬が生まれやすいというのは、何を語るにしても同じなのではないかと考えています。
それはそうと、民藝館、ほんと最高でした。
今日は自分の大切にしたいことを改めて確かめにいけたような気がしています。
手仕事の魅力、たまりません。