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里芋の貯蔵



里芋、穴埋め貯蔵完了です。


土中穴埋め貯蔵はかなり昔から行われている貯蔵方法になりますが、優れた知恵や方法って、平気で何百年も残り続けていたりするので惹き付けられるものがあります。


現代はアップデートやイノベーションが急かされるような時代ですので「アップデート不要」という魅力が余計に沁みてきます。


さて、今日は里芋を何故穴埋め貯蔵するかについて簡単に説明しようと思います。


里芋は基本的に寒さにあまり強くないお野菜なので、低温に晒されるとみるみる傷んできてしまいます。



ですので、冬でも低温に当たらないようにしてあげる必要があるのですが、どのようにしてその状況を作ってあげるかによっても結果が大きく変わってきます。



うちの地域は南関東の温暖地ですので、一度掘り上げずとも、「しっかり土寄せして、藁や籾殻を株元に厚めにかけておく」などの対策をすれば、育っていた場所でそのまま越冬することも可能です。



ただ、量が多いと一株一株その対応をするのが手間になりますし、畑のスペースコストも高くなってしまいますので、状況次第では良策にならないこともあります。



一度掘り起こして、段ボールや発泡スチロールに入れて自宅や倉庫などで保存する方法もあります。 僕は、量が少なくてすぐ使い切れるor出荷しきれるのであれば、この方法がもっとも楽チンだと思っています。

使いたい時にすぐに使用できるのも大きな利点です。


ただ、これにもデメリットはあって、保存性があまり高くない点と芽伸びが早くなりがち という部分が個人的には気になる所です。 (芽が伸びてしまうと風味が落ちがち)



で、今回うちのとっている穴埋め貯蔵ですが、これはとにかく少ないスペースで大量の芋を保存できますので、量がある場合には最もパフォーマンスの高い保存方法だと思います。日持ちも抜群です。



もちろんこの方法にも、都度掘り出すのが手間という欠点はありますが、それでも、大きな手間をかけずスペースも消耗せず、長く良い状態で大量の芋を保存できますので、うちはここ数年、基本的にこの方法をとっています。



就農当初のフルコンテナ5つ分くらいしか収量がなかった時は、畑でそのまま貯蔵か段ボール保存の方が遥かに楽チンでしたのでそうしていました。



最適な方法が状況によって変化することは何の分野でも同じですね。





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■人の力と少しの道具で成り立つ、シンプル&ミニマムな農業をモットーに、農園を営んでおります。

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