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紅芯大根の栽培方法、と「水は美味しいものなのか??」について



紅芯大根も収穫期に入りました。


寒さが厳しくなる前にバンバン採っていこうと思います。


紅芯大根は寒さにそこそこ強いお野菜ですが、肌の露出部分が多いので凍結傷みが発生しやすいことと、ス入りがそれなりに早いので、例年、青首系大根よりも優先的に採っていくようにしています。


僕のとっている栽培&販売手法では、適期収穫の順番がうまく組み立てられないと、ロス率があれよあれよと増えていってしまいますので、お野菜を立派に育てあげることだけでなく、どの順番で皆を送り出してあげるかを考えるのはとても重要なことです。



ちなみに、紅芯大根も前回記事の2本立て大根と同じく、2本立て栽培です。


聖護院大根のような大型の丸大根を最適サイズまで育てたい場合は別ですが、紅芯大根のような小型の丸型大根に関しては、株間20㎝の2本立て栽培で写真のようなサイズまで育てあげるくらいが、今の僕の栽培&生産サイクルに最も適しています。





全然話は変わりますが、先日、水をグイグイと飲んでいた時に、娘に「ねー、美味しかった??」と聞かれて、「うん、美味しかったよ」と答えたのですが、この表現になんだか違和感を覚えてしまって、「あれっ、水って美味しいものだと認識しているけれど、味ってほぼないようなものだし、美味しいという表現は適切なのか??」とか、「基本五味(甘味,塩味,酸味,苦味,うまみ) 以外の別感覚??」みたいなのが気になって仕方がなくなってしまいました(笑)



で、「水の美味しさとは??」、「美味しさの定義」みたいなことを簡単に調べてみました。



まず、厚生労働省が発足させた美味しい水研究会によると、水の美味しさの特徴は、「水質や水温がバランスよく保たれている」いうことを大前提の条件として、



・適度な飲みごたえがある


・口当たりや喉越しが良くすっきりした後味


・ミネラルのバランスがちょうど良い


・炭酸ガスや酸素による清涼感がある


・カルキ臭などの嫌な臭いがしない



というようなことが示されています。




そして、美味しさのメカニズム研究でお馴染みの伏木亨先生によると、美味しさの定義は



・「生理的なおいしさ」

体に必要な成分を含むものを美味しいと感じる。


・「文化的なおいしさ」

食べ慣れた味。おふくろの味みたいなやつ。


・「情報によるおいしさ」

皆が美味しいと言っているものや高級なものに美味しさを感じる。


・「病みつきのおいしさ」 

砂糖とか油とか、脳にガツンと快感を与えてくれるようなやつ。



というような分類がされています。



それらの情報をもとに類推していくと、僕が飲んでいた水がバランスが良い水だったかどうかはさておき、喉が乾いていて水が飲みたいという欲求を満たすためにグイグイと飲んでいた筈ですから、上記でいう「生理的なおいしさ」「飲みごたえ」というものには当てはめることができそうです。



ということから、「水は美味しいものであるという認識は、そこまで妙な感覚でもないのだろう」という納得感を覚えるに至っています。



ただ、喉が乾いていなければ、生理的なおいしさも飲みごたえも感じられない可能性が高そうですから、「必要な時に必要なだけ」という感覚は、水のおいしさを深く享受する上で最も大切なものなのかもしれません。



五味の部分を納得感に結びつけられるような情報は見つけられませんでしたが、今回のことで「おいしさって多義的要素が強すぎて、本当に複雑だな~。」ということを改めて考えさせられました。



最近では、食品の味と匂いの構成要素をAIで分析し、味覚、嗅覚をデータ化するスタートアップが出てきたりしていますが、今後人類は、おいしさという複雑なものをどうコントローラブルなものに変革させていくのか?? 果たしてそれは実現が可能なのか?? と、非常に興味深く思っています。



まぁ、何はともあれ、これからはなんの違和感もなく、「水は美味しいもの」と娘に伝えることができそうです(笑)





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■人の力と少しの道具で成り立つ、シンプル&ミニマムな農業をモットーに、農園を営んでおります。

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